イエローといえば、花や果実、太陽の光をイメージさせる明るさが魅力のカラー。また、誘目性の高いイエローは、標識などの注意喚起や警告にもよく使われています。
目立ちやすいイエローカラーをインテリアに取り入れるのは難しそう・・・なんて感じたことはありませんか?今回は、パワフルなイエローカラーをインテリアコーディネートに取り入れるコツと、おすすめのカラーコーディネートをご紹介します。
目次
イエローインテリアコーディネートのメリット
イエローは、色の種類の中で一番明るいカラーで、太陽の光や喜び、幸福など、ポジティブなイメージをたくさん持っています。
イエローインテリアコーディネートのメリットは、なんと言っても部屋の雰囲気がぱっと明るくなるところ。見ているだけで気分が晴れるカラーなので、元気が出ることはもちろん、間取りの都合などで日が当たりにくいお部屋も、お日さまに照らされたような明るい空間にすることができます。
また、ペットとの暮らしやアレルギーなどで室内に生花を飾るのが難しい場合にも、イエローインテリアはおすすめです。花や葉、果実などはイエローカラーに色づくものが多いため、植物をモチーフにしたイエローインテリアで、生命力があふれる爽やかな空間に仕上げてみてください。
色彩心理では、イエローは幸せを願う色とされています。アメリカのある研究結果から、小さな子どもには黄色に強い関心を示す時期があり、これは「親に注目されたい」という気持ちの表れだと言われています。自分を世界の中心として、満足したい気持ちや自らの幸せを主張するという子どもらしい素直な気持ちが、黄色によって表現されているそうなのです。
自分の気持ちや自分の存在を心の中に押し込めていて、なんだか窮屈だな・・・と感じているときは、主張するカラー「イエロー」の出番です。言葉にできない気持ちを、あなたの代わりにイエローが主張してくれます。あなた自身の幸せを願う気持ちを後押ししてくれる心強いカラーを、ぜひインテリアに取り入れてみてください。
お部屋にイエローインテリアを取り入れるコツ
イエローはとても目を引くカラーなので、視界の中で占める割合が大きすぎたり鮮やかになりすぎたりすると、幼稚な印象や騒々しい雰囲気にバランスが傾いてしまいます。配色やトーンのバランスに、コツが必要です。
イエローインテリアを取り入れるには、まず小物雑貨やクッションなどの小さめのファブリック、生花や絵画など、簡単に移動できるものから取り入れると空間全体のバランスを修正しやすいのでおすすめです。お気に入りのパターンの生地でファブリックパネルを作ってみたり、イエローカラーの鍋やケトルをあえて出しっぱなしにして、インテリアのアクセントにしたりするのもおすすめです。
好みのイエローのテイストや配色のバランスが掴めてきたら、大物家具や床・壁・天井など、広い面積にもイエローインテリアを取り入れていきましょう。例えば、壁全体をイエローの壁紙にしてウッドの腰壁をつけてみたり、アクセントクロスとして花柄の壁紙を張ってみたり・・・。他にも、カーテンやベッドリネン、カーペット、家電製品など、取り換える頻度が少ないものにもイエローカラーを取り入れて、インテリアの主役にしていきましょう。
相性のよい配色のコツは、似ている色でまとめるか、反対の色で引き立て合うかの2パターンです。さらに、明るさや鮮やかさを揃えて整えると、空間全体のカラーコーディネートのバランスがとりやすくなります。また、取り入れる色の種類が多すぎると雑多な雰囲気になってしまうので、3つくらいまでにしぼるとまとめやすいですよ。
反対の色を使うときは、白・黒・グレーなどの無彩色や、淡いくすんだ色などでワンクッションを置くと色同士が喧嘩しません。フランスやイタリアの国旗などにも用いられている、トリコロールという配色がお手本です。
選んだ色は、明るさや鮮やかさを揃えると、異なる種類の色でも統一感が出やすくなります。鮮やかさや明暗に添って、イエローのグラデーションの組み合わせにするのもおすすめです。
色の明るさは白っぽいか黒っぽいか、鮮やかさは原色に近いか灰色がかったくすみがあるか、といった差を見ます。インテリアのテイストをナチュラルにするか、モダンにするかなど、目指す雰囲気で使う色の明るさや濃さ、鮮やかさも変わってくるので、これらに注目して比較してみてくださいね。
ほかにも、素材の質感や手触りを活かしたコーディネートもおすすめです。同じイエローでも、リネンやコットン、サテンなど、ナチュラルな手触りや光沢のある上質な雰囲気を楽しんでみてください。
イエローインテリアにおすすめのカラーコーディネート
色の種類には、大きく分けて有彩色と無彩色があり、有彩色には黄・緑・青・紫・赤・橙の6色が属しています。無彩色は、白・グレー・黒といった鮮やかさを持たない色が属しています。有彩色の中で、最も明るい色がイエローです。
イエローと他の色の相関関係の例は次のとおりです。
似ている色・・・イエローグリーン、オレンジ
反対の色・・・ブラック、パープル、ブルー、ターコイズ
濃い色・・・オレンジ、ブラウン
薄い色・・・アイボリー、ベージュ、クリーム
色相環といって、有彩色の6色を波長の順番に円形に並べて色の体系を表す図があります。隣同士の色が似ている色、向かい合う色が反対の色(補色)という位置関係になっていて、カラーコーディネートの世界では必ず参考にされています。
ひとくちにイエローといってもさまざまな種類があり、ひまわりや菜の花、レモンやグレープフルーツなどのフレッシュで爽やかな植物の色や、卵やカスタードクリームなどスイーツを思わせるやわらかな色、マスタードやかぼちゃのようにコクがありメリハリを感じる色など、モチーフにちなんでいろんな名前がつけられています。イエローのテイストを活かし、ナチュラル・モダン・クラシック・カントリー・和風など、配色次第であらゆる雰囲気の演出が可能です
インテリアのテイスト別に、おすすめのカラーコーディネート例をご紹介します。
【モダン・アーバン・ラグジュアリー・リゾート】
ポイント:全体の鮮やかさを強くしてメリハリのある配色
- マスタードイエロー×ブラック
- カナリアイエロー×ターコイズ×イエローグリーン
• カナリアイエロー×ブルー×レッド - マスタードイエロー×パープル
【ナチュラル・北欧・フレンチ・カントリー】
ポイント:全体の鮮やかさを弱くして似た色でやさしくまとめる配色
- パステルイエロー×イエローグリーン
- クリームイエロー×ブラウン×ホワイト
- マスタードイエロー×グレー
【和風・和モダン】
ポイント:渋みのある濃い色の配色
- 芥子色×抹茶色×こげ茶
- 芥子色×紫×こげ茶
- 芥子色×朱色×藍色
これらはほんの一例ですが、イエローインテリアのカラーコーディネートの参考にしてみてください!
おわりに
いかがでしたか?今回はイエローインテリアコーディネートのメリットとコツについてご紹介しました。
イエローインテリアには、暮らす人を元気にし、希望を与えてくれる不思議な魅力があります。パワーのあるイエローカラーは配色のバランスに少しコツが必要ですが、上手に調合して色の力をあなたの味方につけてください。
インテリアコーディネートの知識を活かせる仕事って?
インテリアコーディネートの仕事といえば、インテリアコーディネーター。 しかしインテリアコーディネーターだけでなく、インテリアデザイナー・店舗デザイナー・家具デザイナーなどなど・・・インテリアコーディネートの知識を活かせるお仕事はたくさんあります。 それぞれどんなお仕事なのか、チェックしてみましょう! > インテリアコーディネーター・空間デザイナーになるには > インテリアデザイナーになるには > 店舗デザイナーになるには > 家具デザイナーになるには最新記事 by インテリアアーカイブス編集局 (全て見る)
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