甘さやかわいさよりも、シンプルさや素っ気なさを前面に出した男前インテリアがブームになっている昨今。中でも、工場や倉庫のようなイメージで室内をまとめるインダストリアルスタイルと並んで人気を集めているのが、ラフで飾らないイメージのジャンクスタイルです。
今回は、男前インテリアブームの両翼を担う一端であるジャンクスタイルについてご紹介します。カラーコーディネートや雰囲気づくりのコツなどを、ぜひ参考にしてみてください。
目次
インテリアにおける「ジャンク」とは?「アンティーク」とは違うの?
インテリアにおけるジャンクスタイルは、古くなった物や使い捨てられた家具・道具たちを再利用してカッコよくコーディネートする手法を指します。また、「ジャンクスタイル=ジャンク風」と解釈される場合もあり、その際には「新品であっても、不用品・古物っぽい雰囲気の物」を取り入れたインテリアも含まれるのです。
ヨーロッパやアメリカの骨董品店では、同じ古物でも、「アンティーク」は100年以上の時を経た美術品や工芸品などを指し、「ジャンク」は100年に満たない物、とする分け方があります。どこでもそのような分類をしているわけではありませんが、アンティークとジャンクは「古い物」という意味では同じであるものの、経てきた年月が異なるといえるのではないでしょうか。
あえて部屋を雑多にする
古くなった物や使い捨てられた家具・道具たちを再利用して、カッコよくコーディネートする手法であるジャンクスタイル。その雰囲気を出すためにできる手軽な方法は、あえて部屋を雑多にすることです。
雑多にするといっても、ただ散らかすわけではありません。古い物(古い雰囲気の物)をランダムに配置したり、棚の上に敷いたクロスをわざとずらして垂らしてみたり……。物がきちんとそろえられ、整然とした部屋よりも、雑多な雰囲気がする部屋の方が「ジャンクスタイルらしさ」が出ますよ。
癒されるジャンクスタイルを目指すコツ
カッコよさを追求するがゆえに、ただただ素っ気ないだけのジャンクスタイルにまとめすぎると、居心地が損なわれて味気ない雰囲気になってしまうことも。カッコよさの中にも癒しの要素を取り入れることで、長時間のんびりと過ごしたくなる温かい雰囲気を両立できます。
ジャンクスタイルに癒し要素を取り入れる手法としてのおすすめは、小さなグリーン(植物類)をいくつか飾ること。あまり手のかからないサボテン類や、土に植えなくて良いエアプランツなどが、無造作で粋なジャンクスタイルの雰囲気にも似合いますよ。
「黒」や「白」の使い方を意識しよう
ジャンクスタイルでよく取り入れられるアイテムの中に、黒板やバスロールサインなどがあります。これらの基調となる色は「黒」。ジャンクスタイルで重要なポイントとなるのは「黒」の使い方といえるでしょう。
しかし、「白」をうまく使ってジャンクスタイルを演出することもできます。白を取り入れたジャンクスタイルは、やや雰囲気がやわらかくなるため、女性らしさのあるジャンクスタイルインテリアを目指すならこちらもおすすめ。かっこよさを追求するなら黒の使い方を、かわいさも欲しい場合は白の使い方を意識してみましょう。
DIYでジャンクスタイルをつくろう
黒や白の取り入れ方としては、黒い物、白い物を置くだけでなく、中古の家具や木材をツヤ消しの黒または白に塗装し、ジャンク風の味わいを演出する方法があります。また、オイルなどの空き缶やブリキ製のバケツを塗り、収納の一部として活用するDIYの手法をとる人もいます。
その他、室内をジャンクスタイルにまとめるDIYテクニックとしては、既存の家具にサビ加工やステンシルを施す方法もよく用いられます。それらの塗装やプリントなども、あえて「枯れた味わい」に見せることが、ジャンクスタイルの肝といえそうですね。
新しさを感じさせるピカピカとした光沢がある物や、ビビッドな色合いの物はメインに据えず、取り入れるとしてもワンポイントにとどめておくようにすると良いでしょう。家具などに古びたイメージを演出するため、塗装面をサンディングする方法も効果的です。
おわりに
今回は、2000年代半ばごろからブームになっているインテリアの手法、ジャンクスタイルをご紹介しました。
ジャンクスタイルをよりカッコよく見せるには、その部屋を気に入って暮らしているという印象を与える「楽しさの演出」や「こまめな手入れ」が大切です。この記事を参考に、ステキなジャンクスタイルを実現してくださいね。
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