「モダンインテリア」と聞いて多くの人が思い浮かべるのは、おそらく1950~60年代に流行した、近未来要素を取り入れてスタイリッシュに仕上げたインテリアスタイルかもしれません。しかし、最近人気のモダンインテリアは、それらとは少し異なる「ナチュラル」なモダンインテリアです。
今回は、洗練された雰囲気の中にも素朴さを感じさせる、「ナチュラルモダンインテリア」についてご紹介します。
目次
ナチュラルモダンは、北欧ナチュラルとはひと味違うスタイル
ナチュラルで明るい雰囲気のインテリアといえば、白木の木目をメインにビビッドな配色のファブリックでアクセントを加えた「北欧ナチュラル」を連想する人が多いでしょう。しかし、ナチュラルモダンスタイルは北欧ナチュラルの流れをくみつつも、若干趣が異なります。
素朴さや、少年少女のような遊び心が前面に出された北欧ナチュラルよりも、ナチュラルモダンスタイルはさらに洗練度が高くなります。現代的で清潔感があり、落ち着いた雰囲気でありながら、素材や質感から生まれる生活感を損なっていない点が、ナチュラルモダンスタイルの大きな特色です。
ナチュラルモダンな部屋作りのコツ【カラーコーディネート編】
ナチュラルモダンスタイルは、NYのアパートなどで、従来のシンプルモダンスタイルに天然素材を取り入れて「崩し」の要素を加え、ラフ感を出してカッコよく見せることが流行したことから広まったといわれています。
従来のシンプルモダンでは、白や黒の色調に赤・青・黄などのビビッドな差し色を組み合わせ、メリハリとシャープさを重視していました。それに対し、ナチュラルモダンはそれらに北欧風のナチュラルスタイルやコロニアル風(植民地時代のアメリカで発達した、天然素材を多用するスタイル)の要素が加わり、くつろげる落ち着きや柔らかさも備えています。室内の配色を考えるときには、ブラウン系やベージュ系を基調とし、それらになじみの良い色合い(クリーム色やモスグリーン、アプリコットなど)をコーディネートしていくと良いでしょう。
↓コロニアル風のインテリアコーディネートについてもっと知りたい方はこちらの記事をチェック♪↓
ナチュラルモダンな部屋作りのコツ【家具編】
ナチュラルモダンスタイルは「木材」の使い方が肝。それも、北欧ナチュラルのように、加工の少ない白木の表面をあえて見せる使い方ではなく、素材の味わいを損なわないながらも、しっかりとデザインや加工が施された家具や建具を使用します。
また、同じく木材を多用するアメリカンカントリースタイルとも異なり、あまり丸みや曲線を使用しない点がナチュラルモダンの特色。木や革、布などのあたたかみや自然の色合いを大切にしつつも、素朴になりすぎずあくまでも「モダン」の基本からは外れないことがポイントです。
置く家具の数に制限があまりない点も、ナチュラルモダンスタイルのメリット。家具が多すぎて窮屈になってはいけませんが、室内に物の少なさを強要するテイストではない点は、日本の住宅事情にもマッチするでしょう。
その他、ナチュラルモダンな部屋作りのコツ
ナチュラルモダンな部屋には、多くの場合観葉植物が置かれています。ナチュラルモダンインテリアに必須、というわけではありませんが、スッキリと落ち着いたナチュラルモダンインテリアの中にみずみずしいグリーンが入ることで、あたたかみや色味がプラスされるため、観葉植物を置くのはとてもおすすめ。
特に、1つ置くだけで部屋のナチュラル感をアップさせてくれる、床置きの大きな観葉植物は人気です。パキラやウンベラータなどさまざまな種類があるため、好みのものを選びましょう。
植物の世話が面倒な場合は、大型のフェイクグリーンを置いてはいかがでしょうか。フェイクグリーンの中には、置いておくだけで部屋の空気をキレイにしてくれる光触媒のものもあります。
また、大型の観葉植物を置くスペースが確保できないという場合は、棚の上や窓際、テーブルに置ける小型の観葉植物がおすすめ。小型のものの場合、ガジュマルやワイヤープランツのほか、世話が楽なサボテンやエアープランツなどが人気です。もちろん、小型のものでもフェイクグリーンはありますので、「どうしても世話が…」とお悩みの方はフェイクグリーンを検討しましょう。
おわりに
ナチュラルモダンスタイルにあまり厳格なルールはありません。「木材の色であるブラウン系を基調としたカラーコーディネート」「家具や建具に木などの天然素材をある程度取り入れる」「曲線を強調しすぎず、直線的なデザインが基本」という程度です。これらに基づいて「住みやすいな」と思える部屋を作っていけば、自然とナチュラルモダンスタイルが実現できるといっても良いでしょう。
自然の風合いと現代的な要素を程よくミックスし、一定の生活感を保ちつつもシャープで洗練された印象も併せ持っているナチュラルモダンは、日本の住宅にもぴったり。ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。
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