古き良きイギリスのお城の室内を連想させる、シックでゴージャスなヴィクトリアン調インテリア。
豪華な雰囲気でありながらも落ち着きを感じさせるスタイルで、多くの人に永い間愛されています。見た目の高級感が魅力で、インテリアやカラーによって温かさやクールさといった違う雰囲気を表現できます。
今回は、ヴィクトリアン調インテリアの特徴や、現代の住宅で上品に仕上げるコツなどをまとめました。
目次
ヴィクトリアン調とは？
19世紀イギリスの、ヴィクトリア女王時代の様式を指します。貴族だけでなく産業革命で生まれた裕福な市民（ブルジョワ）の間にも広がりました。
フランスのロココ調、ギリシャ、バロックなどと似ているところがあるのは、ヴィクトリアン調は過去の様式をまねたり、折衷したりする保守的なスタイルであるからです。
さらにヴィクトリアン調は堅実なイギリスの国民性を反映し、シックで上品なスタイルへと洗練されました。
ヴィクトリアン調インテリアの特徴
前述のようにコーディネートの幅が広いヴィクトリアン調ですが、カラーとファブリックに大きな特徴があります。
彩度の高いポップなカラーは避ける
ヴィクトリアン調は、ベースカラーにベージュ、グレー、ホワイトなどの優しい色合い、アソートカラーにはダークブラウン、ブラックなどがよく使われています。
アクセントカラーには、繊細なローズピンク、グレー、ラベンダー、セージなどを取り入れ、基本的に彩度の高いポップなカラーは避けましょう。
少し挑戦するならマスタードイエロー、バーガンディー、ティール（緑がかった深い青）などがおすすめです。全体的にくすんだトーンで落ち着きを演出するのがポイントです。
ファブリックのスタイルは大きく分けて２パターン
１つは、重厚なシルクのダマスク織かヴェルヴェット。カーテンに最適な素材です。
もう１つは、インド更紗や帆布などの大量の花柄がプリントされたもので、シーツやクッションカバー、ラグなどにおすすめです。
ヴィクトリアン調の特徴として、同じ部屋でも複数の柄を組み合わせることができるので、アイテムごとに幾何学、ストライプ、アニマルや花柄のパターンなどを取り入れても良いでしょう。
ヴィクトリアン調のお部屋に外せないインテリアイテムは？
もともとモダンスタイルに設定されている現代住宅でも、アンティークなアイテムを取り入れてヴィクトリアン調を楽しむことができます。
明かりを華やかに
照明はインテリアにおいてとても存在感があるものです。ヴィクトリアン調には、華やかなシャンデリアが定番と言えるでしょう。スタンドライトを置くなら、クリスタルやアイアンで造形されたものがおすすめです。
古めかしさが残ったリサイクル品でも、アンティークな雰囲気を出て素敵です。
重厚感ある木製家具
大きくボリュームのある木製家具を選ぶことがポイントです。カーブをいかした形で彫刻が施される、猫脚やボビンターニングレッグ（球を繋げたような脚）なども良いでしょう。
ホワイトよりダークカラーの方が、よりイギリスのシックさを感じさせてくれます。
優雅なヴィクトリアン調お部屋づくりのコツ
すべての家具やインテリアをヴィクトリアン調で揃えるのは大変ですが、シャンデリアにアンティーク調のダイニングセット、ダマスク柄のソファにドレープのカーテンなど、部分的に取り入れるのもおすすめです。
その場合、大きな家具やカーテンなど、パッと見て目につく場所に取り入れましょう。お部屋のアクセントにもなり、よりゴージャスなヴィクトリアン調の雰囲気を演出してくれます。
カラーは落ち着いたトーンで統一することが大切です。
おわりに
ヴィクトリアン調インテリアは、装飾が多いのが特徴です。
ベースカラーをグレー系にして、アクセントカラーに寒色系を組み合わせるとクールな印象に、ベースカラーをベージュ系にし、アクセントカラーを暖色系にすると温かい印象にすることができます。
好みの雰囲気に合わせてアイテムを選びましょう。
大きな家具から先に決めていくと、コーディネートがうまくいきやすいですよ。
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