【インテリア専門学校では伝えきれない】
キッチンスペシャリストの仕事と活躍業界
キッチンスペシャリストの活躍業界
家を建てたり大幅なリフォームを行ったりする際に、キッチンに力を入れる方は多いのではないでしょうか。
本当に使いやすいキッチンを設計するためには、専門的な知識が必要になります。そうした知識をもとにアドバイスを行う専門家が、キッチンスペシャリストです。
今回は、キッチンスペシャリストになるための資格と、その仕事内容や活躍業界についてご紹介します。
キッチンスペシャリスト資格とは
キッチンスペシャリストは、公益社団法人「インテリア産業協会」が試験を行い、認定している資格です。
この協会では、インテリアコーディネーターの資格も認定しているため、試験の内容や対策には似たところがあります。インテリア全般を学ぶインテリアコーディネーターを取得してから、専門性の高いキッチンスペシャリストを取得する方も少なくありません。
キッチンスペシャリストの資格を取得するためには、キッチンの使い勝手を良くする方法論だけでなく、実際に図面を引く技術や台所設備の知識を身につける必要があります。
キッチンスペシャリストの有資格者の約7割が女性です。インテリアを学ぶ学生だけでなく、台所設備を扱う会社の社員が働きながらキッチンスペシャリストの資格を取得する場合もあります。また、実際に料理をすることの多い主婦が、経験を活かして資格取得を目指すケースも見られます。
キッチンスペシャリストの仕事
キッチンスペシャリストは、台所を新設・リフォームしたいクライアントの希望を形にする手伝いをします。丁寧なヒアリングに基づいて、実際にキッチン空間を設計し提案まで行います。
そのため、建設会社やリフォーム会社などの建築業界や、台所設備のメーカー、インテリア関係会社などの住宅設備業界で働くことが多くなるでしょう。このような業界におけるキッチンスペシャリストの知名度は高く、頼られる存在として住宅づくりの際に活躍しています。
キッチンスペシャリストの資格と合わせて、2級建築士や福祉住環境コーディネーターなどの資格を持ち、さまざまなケースに対応できる人材も家づくりの現場で需要が高くなっています。
また、大手の住宅設備ショールームでは、キッチンスペシャリストへの相談を売りにしている場所も少なくありません。商品の説明はもちろん、キッチン空間そのものへの疑問や改善したいことの相談を受けることもあり、有資格者の知識が求められています。
暮らしの中心にキッチンを
多くの家庭で、食事や家族だんらんの場としてダイニングキッチンが取り入れられています。キッチンは生活の中心といっても過言ではないのかもしれません。
お客様がどのようなライフスタイルで生活しているのか、家族構成はどうなっているのかなどの個別の視点に立ち、専門的な立場からより快適なキッチンの提案をすることは、クライアントの暮らしに大きな影響力を持つことになります。
特に、注文住宅やキッチンを間取りごと替えるリフォームの場合は、キッチンのことだけでなく、キッチンを含めた間取りや住空間全体へのアドバイスを求められることがあるかもしれません。暮らし全体のことを考えてアドバイスする必要があるでしょう。そのためにインテリアコーディネーター資格の勉強をしておくのも、キッチンスペシャリストとして仕事をする上で非常に役立ちます。
おわりに
キッチン空間の設計やキッチン設備などの台所周り全般について、専門的な知識を持つ資格がキッチンスペシャリストです。暮らしの中心にキッチンが位置付けられていると考えると、キッチンスペシャリストは暮らしを支える重要な仕事だということができるでしょう。